デュエリスト、ハイランダー ストーリー Arad is my life

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デュエリスト、ハイランダー ストーリー 











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俺の人生、魔槍の呪いに振り回されたりはしない。




デュエリスト


彼に会ったのは、秋の短い太陽が西の山を越えようとしていた頃だった。
突きはショナンの鋭さを、振り回す動きは帝国の重厚さを見せてくれた彼からはどことなく砂のにおいがした。
誰よりも強く速い槍術で相手を圧倒する彼に歓声で溢れたが、私には彼が何かを抑え込むために相当な努力をしたかのような感じを受けた。

そして彼が何を警戒していたのかは、師匠の言葉によって知ることができた。
彼は魔槍というおぞましい力を扱うことができる者であった。メイジが魔法を使用することよりも自然に。
だが彼は魔槍を最大限に抑えていた。稀に使用することはあったが、よく耳にしていた特有の悪意ある気配がほとんど感じられなかった。
そのためだろうか。魔槍士を実際に見ても、反感がなかった。その槍術は純粋に強力だった。まるで人の力だけで、ここまでの境地に上り詰めることができるのだと示すように。
夜が明ける前に別の場所へ向かっていた彼の姿を目に焼き付けておいた私は、さほど時間が経つことなくこんな噂を耳にした。

世の中には"デュエリスト"と呼ばれる者がいて、各地を放浪して武術を身につけ、決闘を通して磨いているというのだ。
改めて確認するまでもなく、彼の話だと分かった。
いくら決闘が好きだからといって、数ある名前の中からよりによってなぜそんな名を持つようにしたのだろうか…
決闘に狂ってしまったただの戦闘屋か?高い志を抱く孤高の武術家だと思っていた私は失望し、師匠に尋ねた。

"他にも方法はいろいろとあるはずなのに、決闘に執着しているところを見るに、ただ自分の力を誇示したいだけではないでしょうか? "

"一刻も早く捨てたいからだろうね。"

"何を捨てたいと仰られていますか?"

"そりゃあ言わずとも分かるだろう。では彼の槍術をもう一度思い出してみなさい。思い当たらないかね?"

口を閉じた。彼が最後まで使わなかった魔槍の力。その真意を察した私は、恥ずかしさで顔を赤らめた。
もし誰かが私と同じ誤解を抱いでいたら、ぜひこの事を言いたい。

忌まわしい魔槍を抑えるために、ひたすら力を得なければならない彼の苦悩と痛みを私たちは到底、推し測ることなどできはしない、と。






覚醒 ハイランダー


生涯を放浪者として生きてきたハイランダーに、根を求めることは時間の無駄だ。
彼ら自身も理解せず、一点の価値も置きはしない。
そして戦士に戦い以外の事が必要なのか?悲しい過去、孤高な理想。そんな体のいい言葉を盾にする必要はあるのか?
ハイランダーは行動に価値を示す。戦士らしく露で固まった草原を走って刃のような風にまっすぐと立ち向かう。
王に生まれなかったことを悲しむことはなく、神に幸せを願うこともしない。
孤独であっても、番犬となって餌を請うことをしない彼らは、残すべき名がないことを悲しみはしない。
死はただの死であり、何の意味も持たないその姿は、他の誰よりも戦士の本質に近い。

一握りの砂になって​散ったとしても、足で蹴られる石ころにはならないハイランダー。
最も古い戦士の命脈がここ、彼らによって受け継がれている。

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( 2016/01/25 17:24 )


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